こんにちは
代表の黒崎です。
最近、理容業界の市場が活性化してきましたね。
特に高級理容室が増えてきているように感じます。
弊社のビジョンは『理容業界の圧倒的活性化』です。
圧倒的活性化という漠然としたテーマをより具体的にするために
今週はマーケティングのお話を書きたいと思います。
市場の細分化(セグメンテーション)
私の尊敬するコンサルタントの一人、栃木県を代表するカメラ販売店『サトーカメラ』専務
佐藤勝人氏の著書「売れない時代はチラシで売れ」に書かれていた興味深いデータに関するお話です。
カメラ販売店も非常に厳しい環境です。
ヤマダ電機・ケーズデンキ・ヨドバシカメラなど大手量販店の進出が相次ぐ中、
大手を抑えカメラ販売台数で県内トップを走る『サトーカメラ』の
マーケティング戦略の基本を図で表すと以下の通りです。
写真プリントの価格競争に巻き込まれないように、
独自の戦略を打ち出しているサトーカメラは、
このようにマーケットをセグメント(細分化)しています。
これを見たときに理容業界に当てはめたら面白いなっと思いました。
そしてサトーカメラは戦う市場を明確にして、大手との競争を勝ち抜いています。
さらに詳しく知りたい方は、佐藤勝人氏の著書「売れない時代はチラシで売れ」をご購入下さい。
理容業界(1990年代)の市場
1990年代は前回お話した理容師人口が最も多い世代が、現役バリバリの時代です。
当時は理容組合の力が強く、横並びの価格や営業時間・定休日でした。
当時、全国に13万軒あったと言われる理容室でしたが、
市場は非常に分かりやすい分類をすることが出来ました。
当時はまだ1000円カットなどの出現もなく、
加盟率90%以上の理容組合加盟店が市場を占有していました。
その結果、価格競争が起きることなく国民のほとんどが、
組合の定める総合調髪料金で髪を切っていた時代でした。
そして一部の高級志向の方を対象とした高級店が、
都内を中心に存在しているような状況でした。
組合に加盟していない理容室はアウトサイダーと言われ、
圧倒的多数の組合加盟店と比べると弱い立場にありました。
理容業界(2015年)の市場
近年の理容業界は業態の多様化が進み、
市場もより細分化される傾向にあります。
特にQBハウスに代表される1000円カットの参入により、
市場は大きく動きました。
ここで、先ほどサトーカメラの市場のセグメントに当てはめると、
見事に理容業界の現状とマッチすることに気が付きました。
理容師の高齢化とともに組合加盟率も低下し、様々な価格帯の理容室が現れました。
かつて市場の80%以上を占めていた組合加盟店の市場占有率は30%台まで下がり、
アウトサイダーと言われた組合未加盟店が台頭してきています。
このように市場が細分化されたことで価格競争が生まれました。
今まで組合によって同一価格で守られてきた組合加盟店は混乱します。
組合加盟店に来店していたお客様が、一気に低料金店へ流出したからです。
このデータをもとに考えると当然の混乱です。
しかし、理容業界に限らず必ずイノベーターは現れます。
寿司業界に突如現れた「100円寿司」の様に、
今までの業界の常識を破壊する強力なイノベーターが。
今後の理容業界の市場予測
近年は市場再編も落ち着きを見せ始めました。
お客様の理容室に対するイメージの変化も定着し始めています。
そこで今後の戦略を考えていきたいと思います。
もう一度こちらをご覧ください。
低価格帯は『大手チェーン』と書かれていますが、
いわゆる価格競争のゾーンです。
この市場に個人で参入すると大手チェーン店との体力勝負に巻き込まれます。
資源(人・モノ・金)に乏しい個人店が参入するのは厳しい市場だと思います。
そして中・上料金の価格帯には『価値の見える化』と書いてありますが、
市場が細分化されたことでこの価格帯のサロンは、
低料金店との違いをお客様に理解して頂く必要があります。
なぜ低料金店とは価格が違うのか?
価格の違いは何なのか?
当店の強みは何か?
お客様にどのような満足を提供できるのか?
『価値の見える化』とはつまりブランディングともいえます。
市場の最上位に位置する超高級店まで突き抜けると
ある程度の差別化は図りやすいと思います。
今後の理容室経営にブランディングは必要不可欠です。
昨今、SNSを活用した情報発信をしている理容室が増えてきました。
とても良いことだと思います。
発信することで自店の強みを考える機会にもなります。
次週はブランディングについてちょっと書いてみたいと思います。
※ 今回の記事では理容組合の是非を論じてはおりませんのでご理解ください。
※ 市場分類は弊社の持つデータを基にした仮説です。あくまで参考程度にご覧ください。
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