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理容科の新入生の流れが変わった。

この記事の目次

しばらく低迷が続く理容学校の入学者数。

栃木県の理容学校の全盛期は昭和35年で、
278名の卒業生を輩出していたそうです。

しかし近年では一桁の年も珍しくなく、
後継者不足は業界の深刻な問題となっていました。

そのような厳しい状況に明るい兆しが見えてきました。

今年の入学者は15名。
昨年と比べると1.5倍となります。

内訳は、親が理容師は3人、親が美容師が3人、
親は理美容師以外が9名。

理容科の入学のきっかけは、

① 憧れる理容師さんがいたから
② 美容師と比べて長く現場で働けそうだから
③ 顔そりも出来るから

特に今年の入学のきっかけに『憧れる理容師さんがいたから
と答えた学生が多かったことが近年のバーバーブームを実感させます。

バーバーブームの立役者であるMR  BROTHERS CUT CLUBはもちろんですが、

 

地元のサロンの名前を挙げる子が多かったことも嬉しく思います。
業界の活性化には、やはり若者が憧れる存在が必要ですね。

また、ダブルライセンス(理美容免許を両方取得)の子も増えてきました。

美容師に憧れているけど、将来を考えると理容もとっておこうかなという
現実的な選択をする子が年々増えています。

私個人的には『理容免許だけでも良いんじゃないかなぁ』と思っちゃったりもするのですが、
それぞれ色々な想いを持っているので、それはそれでよいと思います。

将来のビジネスの展開の幅は広がりますよね。

 

ここで、ダブルライセンスについて簡単に書いておきます。

理容師免許と美容師免許は国家資格であり、それぞれに出来る技術が法律により定められています。

理容師免許・・・顔剃りの施術が可能
美容師免許・・・まつ毛エクステンションの施術が可能

という違いがあります。

また、理容師免許では管理理容師のいる店でしか働けません。
美容師免許も然り。管理美容師のいる店でしか働けません。

つまり理容室でしか顔剃りは出来ないし、美容室でしかまつエクは出来ないということです。

しかし近年の法改正によりいくつか条件はありますが理美容両方の免許を持っていれば、
全ての技術を同じ店の中で出来るようになりました。

私の個人的見解では、どちらかというと美容師さんが理容師免許を取ることで、
顔そりも出来るようになることを活かして差別化を図っているように感じます。

さらにダブルライセンスを後押しする環境の変化も進んでいます。

以前は3年かかっていた通信課程(働きながら免許取得を目指すコース)が、
理美容どちらかの免許を持っている場合、1年半で取得できるようになりました。

ですから、近年のバーバーブームの立役者たちも、
実はもともとは美容師で後から理容免許を取得したという方も意外と多いんです。

話を戻しますが、このような環境の変化も後押しして新入生の質が変わってきているように感じます。
多様性のある若者が多いと思います。

今後の理美容業界は我々の凝り固まった頭で固めるのではなく、
より柔軟に変化に対応できる経営が必要なのではないかと感じました。

 

ちなみに15名中3名が『全身にタトゥをいれた~い』と言ってました。

実は今年の一年生は、私の長男と同級生なんです。

そうか・・・タトゥか。
うちの息子がもし全身タトゥびっしりになって帰ってきたら・・・(ーー;)

おじさんちょっと・・・いや、かなりドン引きしちゃいましたが、
それもまた良し。

未来ある学生と話が出来て本当に楽しいひと時でした。
毎年この時間が一番ワクワクします。

来週は学生の就職に対する意識について書きたいと思います。

 

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